共感される言葉を持たないがゆえの不適切な行動と炎上

 連日の猛暑に劣らないほど、この夏を騒がせている問題があります。

 

ソーシャルメディア上の不適切な行動と、そして炎上。

いくつか目にされた方も多いでしょう。

 > NAVER まとめ

 

そもそも、なぜ、彼らは不適切な行動を取ってしまうのか?

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●目立ちたい

ルールからはずれたことをすれば、簡単にてっとりばやく目立つことができると単純に考えてしまう。

 

●想像力の欠如

掲載→知人が拡散→第三者がさらに拡散→見た人が不快な思いをする→炎上する→会社や店に迷惑がかかる

→店の休業、幹部の謝罪、自身の懲罰など一連の連鎖に想像が及ばない。

 

●ウケていると勘違い

不適切な行動をツイートして、少しでも反応があれば、ウケていると思ってますます増長してしまう。実は大多数が不快に思い、スルー(無視)しているが、その物言わぬ多数派の存在に気づいていない。

 

●友達だけが見ていると思っている

SNSでも、公開範囲が「公開」であれば、他にも見られてしまう。それを知らずに「友達だけが見ている」と思い込んでしまう。

 

●「若気の至りで許される」と思っている

若気の至りで許されるだろうとタカをくくってしまう。

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不適切な行動をとる彼らは、もしかしたら「身内にだけウケればいい」と思ったのかもしれないし、そうでないなら「世間を騒がせてやろう。どうせどこの誰かはばれない」と思ったのかもしれません。
 
その両者とも、ソーシャルメディアの特質を全く理解しないでいるところに、そもそもの間違いがあります。

「ソーシャル」と名がついているからには

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●友達だけ、身内だけの話題提供にとどまるはずはなく、拡散される可能性が高い。
●たとえ、友達だけ公開にしても、匿名で発言していても、複雑につながったソーシャルメディアの糸をときほぐせば、どこかでバレてしまう。
●不名誉なこと、軽はずみな行為が、ログとして残ってしまい、将来に影響を与える場合がある。
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1対1ではなく、1対多のメディアであることを認識すべきでしょう。
 
目立ちたい、ウケ狙いの行為は、昔からあるにはあったのです。
ただ、気軽に発信できるソーシャルメディアの誤った使い方がそうした行為を増長させていることは残念ながら否定できないでしょう。
 
知られなければ、やらない。話題になりそうだから、不適切な行為に及ぶ。
そういう面が全くないと言いきれないことが残念でなりません。
 
良識を持って使えば、出会いたい人と出会え、価値あるつながりをつくることができるのもソーシャルメディア。
その基本は「共感でつながる」ということです。
 
大事なつながりをつくる。信頼を紡ぐ。
一語一語言葉を重ね、パソコンの向こうにいる顔の見えない相手の気持ちに想像力を馳せること。
その積み重ねこそが「共感の絆」を深めるのです。
 
不適切な行為に及ぶ彼らは、その絆の深め方を知らない。
本当の言葉の力を知らない。
だから、無邪気に刃を研ぐ。
最後にその刃は、長きにたり自分を傷つけるというのに。
 
知ってほしいのです。想像力を馳せるということ、
思いを込めた言葉を重ねるということを。
その向こうに、自分をちゃんと理解してくれる人たちがいることを。
 
本物の共感の紡ぎ方。拙著でも執筆しています。
少しでも参考になればうれしいです⇨